ご要望は「カッター歯長を出来るだけ長く」でした。しかし残念ながら結果は下記の通りとなって
しまいました。
特に今回は歯長の先端側でも既にマイナス転位歯型(*3枚目正面画像)であり、歯数が少ない上に
ご要望の歯長も長い為 抜け側には「インボリュートカーブ」が残らずアンダーカットのみとなる
ことが予想されておりました(*側面画像、歯長の下半分 研磨焼け部はアンダーカットのみ)。
実際加工を行っても「歯型創成」にかかわる「インボリュートカーブ」は歯長の先端側から
半分ほどの長さにしか存在しておりません。言い方を変えれば半分は「歯型創成」に必要の無い部分と言えます。
歯長エンド側に発生するアンダーカットによるクラック、そして首下リブへの砥石の干渉、それらを
極力抑える為 事前に「歯長を半分にしては?」と提案しておりましたが変更は叶いませんでした。
お客様との打合わせに課題を残した事例でした。
追記;歯研方法をマーグ式で行えばアンダーカットを防げるのでしょうか。
ライスハウアー式・ナイルス式の限界と言えるかもしれません。
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