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  • bwa04624

JIS インボリュートスプライン規格の謎

更新日:4月22日

歯車業界で「JIS B 1603-1995 インボリュートスプライン規格」をよく目にする、調べるという方は多くいらっしゃるかと存じます。


ところでこのスプラインに関してこんな事例がありました。

お客様より「m1.667 PA20 NT8」 スプライン切削工具の発注を頂いた際、

図面諸元では転位係数「+0.8」となっておりました。

その時は何の疑いも持たず「いつもの規格 転位+0.8のスプラインか、、」と工具設計に取りかかりました。


しかし設計作業中 偶然JIS規格表を見ていて気付いたのです!!「NT8」の転位係数はなんと「+0.9」ではありませんか!!

なんと「NT8」だけが転位係数「+0.9」なのです、、、

最初は単に誤植、ミスプリントかと思ったのですが念の為 他のモジュールについても調べてみたところ「m3.75」では「+0.967」「+0.633」など かなり変則的な転位係数が設定させていました。


早速お客様に連絡を取り「図面諸元の転位係数+0.8を無視してJIS規格に準じた+0.9」で設計をする事の確認を取りました。

私は気になると止まらない質です、、その後、歯車切削工具業界の先輩方、歯車加工業界の先輩方にこの話をしてみたところ「知らなかった」との反応。


それではと、ある工業大学様に直接連絡、相談したのですが 後日大変丁寧なメールを頂き「詳しい担当教授は既に退職されており対応出来る者がおりません」とのご返事。


次に「規格原案作成委員会」の構成員が所属していた(旧)工業技術院標準部 (現)「産業技術総合研所 計量標準総合センター」様に連絡、相談したところ「旧 JIS D2001に従って編集されたので、決定当時の詳しい内容は分からない」とのご返事、こちらも大変丁寧な対応頂きました。


結論は誰も分からないという事でした、、日本のどこかに分かる方いらっしゃるのでしょうか?

理由が知りたい、、真実が埋もれてしまう前に知りたい!


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